信託保全だから万が一証券会社が倒産しても安心

別項で投資信託の元本割れのリスクについて触れましたが、一番怖いのはやはり証券会社の倒産でしょう。なにしろ預けていたお金が一切戻ってこないかもしれないのですから、その恐ろしさは元本割れの比ではありません。
万が一証券会社が倒産してしまった場合、私たちが預けたお金はちゃんと保証されるのでしょうか。

信託保全が義務づけられているから安心

信託保全とは、顧客の預かり資産を、会社資産と分けて信託保全先銀行に信託し分別管理することです。その目的はというと、会社の経営が危なくなった際に会社が顧客の資産に手を付けてしまわないようにするためです。あらかじめ会社の運営にかかる資産と分別管理をして保全しておくことで、万が一の事態から顧客の資産を守るのです。
( 外貨MMFでは、業者の倒産によるリスクから顧客の資金を守るため、信託保全が義務付けられています。

これにより、万が一業者が倒産したとしても、資金自体は別のところで保全されているため、原則、私たちの手元に戻ってくることになります。( また、「信託保全100%」となっている場合は、基本的に預けている資金の全額が補償されるということです。

外貨預金、FXの保証は?

外貨MMFとよく比較される「外貨預金」。こちらはどうなっているかというと、残念ながら外貨預金に信託保全はありません。
日本円での貯金であれば、一定額までは保証されるペイオフという制度がありますが、外貨預金の場合は免責となるので、全額をあきらめるしかないのです。

一方のFXですが、FX業者には信託保全を謳う会社は多くありますが、それが一部信託保全なのか全額信託保全なのかは会社によってマチマチであったり、全額の場合であってもどこかに落とし穴があったりします。中には信託保全と謳って、実はまったくしていなかったなどという悪質なケースすらありました。

しかし2010年2月から、FX業者に対して、顧客から預かった証拠金の全額信託保全が義務づけられました。これにより、それまでの悪質な会社や資金力不足の会社などが淘汰され、安全性の高い優良な業者が残りました。

ほかにも、「外貨預金より金利が高い」ことや「少額でも始められる」といったメリットはありますが、やはり「最悪の事態に対する保証」こそ、投資を始める上で一番安心感をもらえる要素といえるでしょう。