外貨MMFの税金
別項「外貨預金との違い」「FXと外貨MMFの違い」でも少し触れましたが、ここでもう一度外貨MMFの税金について述べていきたいと思います。
外貨MMFの二種類の利益と税金の関係
外貨MMFも投資のひとつですから、利益があれば税金がかかってきます。利益が出れば、税金を納めなくてはなりません。外貨MMFで利益がでるのは2パターンあり、それぞれが別の課税方法になっています。
一つは、投資信託会社が資金を運用して、その運用益を投資家に還元する分配金。
もう一つは外貨MMFを買ってから円安になったときの為替差益です。
まずは分配金についてですが、分配金には20%の源泉分離課税が課されます。( ここで課される源泉分離課税というものは、証券会社が分配金から所得税を20%源泉徴収し、それだけで納税が完結するというものです。( したがって、税金の確定申告をわざわざ自分でする必要はありません。
一方の為替差益ですが、為替差益は非課税となっています。
なぜ為替差益が非課税かというと、外貨MMFのような公社債投資信託の譲渡益は非課税という税制の規定があるからです。
以下は国税庁のホームページからの引用です。
「券面に表示された金額(元本相当額)と同じ金額が同一の外国通貨で支払われる場合の為替差損益は、単に債券購入時の円換算額と償還時の円換算額の評価差額にすぎず、同一の外国通貨である限り、為替差損益に相当する経済的価値が実現しているとは認められません。
したがって、照会の債券の償還時においては、為替差損益は収入すべき金額として実現しておらず、所得として認識する必要はありません。」
つまり、為替相場がどう変わろうと、1万ドルの債券は1万ドルである、変わったのは日本円に換算したときの評価額である、したがって為替差益は所得として認識されない、ということです。
この規定は外貨建てMMFにも適用されるので、為替差益は非課税ということになるのです。
外貨預金、FXとの比較
外貨預金、FX、外貨MMF――これら3つの外貨商品を、税金という観点からあらためて比べてみましょう。
まずは分配金(利息)についてですが、外貨預金と外貨MMFが20%の源泉徴収、FXが累進課税となっています。
次に為替差益ですが、こちらは外貨預金とFXが累進課税、外貨MMFが非課税となっています。
累進課税ということは、つまり儲ければ儲けるほどより高い税率が課される課税方式です。最高では37%もの税率になります。せっかく高い収入が得られても、その分だけ多くの税金が引かれてしまってはなんとも悔しい思いをすることになります。
その点、外貨MMFは為替差益が非課税ですから、他の2つと比べて断然お得といえるでしょう。
また、分配金(利息)と為替差益では、後者のほうにより大きな収入が期待できます。その為替差益に税金が課されないというのですから、顧客にとって外貨MMFはとてもうれしい課税方式がとられています。
こうしてみると、税金面では外貨MMFが最も有利な外貨商品であるといえそうです。
ただし、非課税であるということは、損益についても同様であることを意味します。つまり、為替差損がでても他の雑所得と合算できないので注意が必要です。
