南アフリカランド建てMMFの特色とは

南アフリカの通貨ランド(通貨コードはZAR。南アランドと略されることも)は、豪ドル、カナダドル同様、南アフリカランドも資源国通貨、高金利通貨の代表として知られています。
ちなみに通貨コードの「ZAR」が、South Africa Randで「SAR」でないのは、サウジアラビアの通貨「リアル」が既に「SAR」として登録されていたためで、代わりにオランダ語系の古語で「南」を意味する「Zuid」の頭文字「Z」が採用されて「ZAR」となりました。

かつてはオランダ、そして19世紀にはイギリスの植民地とされていた南アフリカは、20世紀に入っても人種隔離政策アパルトヘイトが法制化されるなど、暗い歴史をもつ国でした。
しかし、アパルトヘイトを撤廃へと導いたネルソン・マンデラが大統領に就任してからは、政情も比較的安定し、近年では従来のBRICs(ブラジル (Brazil)、ロシア (Russia)、インド (India)、中国 (China)、sは複数形)に加え、BRICSとして’’S’’が南アフリカ(South Africa)を表す用法として定着しつつあるなど、経済発展もめざましいものがあります。

為替価格の変動が激しい通貨

南アフリカは、金、プラチナ、ダイヤモンドなどの鉱物資源の埋蔵量で、世界一を誇ります。総輸出額の25%が、そうした貴金属で占められています。
そのため南アフリカランドは金価格に影響されやすいという一面があります。

南アランドの政策金利は、1998年以降で最も高いときで20%、2008年には12%と、非常に金利の高い通貨です。しかし2009年からは少しずつ利下げが進み、2011年現在では5.5%の水準にまで落ちていますが、これも見方によってはランド高が進み、物価も抑えられ、経済発展が安定的なレベルにまで達しつつあることの表れだともいえます。

ただし、南アフリカランドは変動の激しい通貨であるという特徴があります。
南アフリカの政情は、アフリカの中では安定してはいるものの、周辺諸国には紛争や内乱など、政治の不安定な国が多くあります。もし周辺国でそうした政情不安が起こると、それが南アフリカにも影響してくる可能性があります。
また国内においても、教育水準の低い非白人の失業や貧困、犯罪などの社会問題を抱えています。

これら懸念材料が、まだ先進国ほどの信用度のない南アランドに大きく影響し、値動きが激しくなってしまうようです。
( それでもなお5.5%の政策金利は他国と比べても格段に高く、急成長が期待できる新興国として、今後の南アフリカの動向が注目されます。